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ブックメッセ

今年のブックメッセのファイナルレポートより、少し紹介いたしますね。

今回のブックメッセから見えたトレンド、方向性は「デジタル化」。
本のジャンルに関わらず、メッセ期間中に開催されたイベント数は
全部で400にのぼったようですが、その大多数が、このデジタル化
をテーマにしたものであった、というのは非常に興味深いです。

書籍の世界も、どんどん変わってきていることが伝わってきますね。

その他のテーマで今回目立ったのは、リテラシー=識字率を上げる
ための教育。
ブックメッセでは毎年ゲストカントリーが決められているのですが、
今年はトルコがゲストカントリーでした。トルコからの移民率が非常に
高いドイツにとって、この国は、実生活で非常に身近な存在。
特に、教育問題が語られる際には、移民の子供たちの教育レベル、
ということが必ずと言っていいほど問題視(都合の良い言い訳、と
思えるケースも多いのですが)されます。
ノーベル文学賞受賞作家Orhan Pamuk 氏の講演をはじめ、
トルコの書籍が大きく取り上げられていましたが、同時に、多くの
参加者の興味を読んでいたのが、トルコ語・ドイツ語教育のテーマ。
このイベントにはサッカー・ドイツ代表チームの監督や、トルコ系ドイツ
人ラッパーのMuhabbetが参加したり、と話題性も高く、どちらかと
いうとこのテーマ、これまではネガティブな姿勢で語られることが
多かったと思うのですが、非常にオープンな意見がでて好評でした。

来場者数は順調にアップ。上記のイベントが開催された土曜日は、
これまでの土曜日の来場者数では最高記録となったそうです。

総来場者数は299.112名と前年比5.6%増、うち業界関係者は
186.240名、前年比2%増。

来場者の日にち別の内訳は、

15.10.2008: 46.108 名 (前年比+ 1,76 %)
16.10.2008: 58.772 名 (+ 2,4 %)
17.10.2008: 53.146 名 (+ 3,1%)
18.10.2008: 78.218 名 (+ 8,1%)
19.10.2008: 62.868 名 (+ 11%)

この内訳を見ると明らかなのですが、一般来場者の比率が
ぐんと上がってきています。
最後の二日間、土曜、日曜は一般公開日なので、ほとんどの
来場者が一般客。その部分が大きく伸びています。

私見になりますが、これ、これまで以上にエンドユーザーの
意思決定が本の需要に大きな影響を与えてきている、実際の
書籍市場の動向にフィットしていて面白いと思いました。

次回のブックメッセは2009年10月14日から18日まで。
ゲストカントリーは中国です。
by ensemblau | 2008-10-29 14:17

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